カントリー・ガールズ『恋泥棒』MV感想
稲場愛香さんの名刺が欲しい!
カントリー・ガールズ『恋泥棒』(Country Girls [Love Thief])(Promotion Edit ...
BPM160。キーは E Major。メロディはEからBの間を行き来きします。作曲は村カワ基成さん。編曲は高橋諭一さん。作詞は雨子先生。
新しい言葉を作りますが曲調は、今時のレトロポップファッションやインテリアに合いそうな、ニューレトロポップ系の楽曲。自分はこれが最先端の音楽の一つだと思っていますので、音楽的に凄く興味深い。
また6人中3人(稲場さん、小関さん、ももちゃん)が既に非常に上手く下手なメンバーのひっぱられていくので、パフォーマンス的にも℃-uteの次ぐらいにあるって思っても良いかもしれません。
つんくちゃん作成でざっくり言って似たような系統の曲は『彼と一緒にお店がしたい』。
BPM170です。つんくちゃんの小節のど頭からメロディを初めて、詰め込んだ上に終わり部分でキメみたいなカンジでリズムを強調して終らせるという、疾走感を損なうけれど、ドルヲタがコールで盛り上がりやすいというしやすい手法が使われています。
この曲の村カワさんの、始まりと終わりがはっきりしないという現代的な疾走感があるメロディと、つんくちゃんの『彼と一緒にお店がしたい』を聞き比べてみると、そういうドルヲタコール系メロディと、現代的な疾走感パワー系メロディの違いがわかってくるんじゃないかな。
音の空間の作り方は平板でして、狭いライブハウスを予想して作られてるのかな?一瞬、ニコニコの打ち込み?かと思った。もしかしたら高橋諭一さんのスタジオはちょっと時代遅れになってしまったのかも、という疑いもある、平板な音だと思いました。
ちょうどMVのタイミングで、℃-uteのシングルの音作りと比べるようなカンジになってしまって、そう感じたのかもしれません。
℃-uteの曲の音作りって、空間の広さと、音の立体感が凄くて、売れてきてるグループは違うなぁってはっきり思う、音です。アップフロントが相当お金をかけたのかもしれない。音のメジャー感が凄い。
それと、ちょうど恋泥棒を比べるタイミングになってしまいましたから、しょぼく聞こえます。アンジュルムの乙女の逆襲も音空間しっかりしてました。
ニュースタイルの作詞家、児玉雨子先生と、現代的なメロディの村カワ基成さんに、古典的な高橋諭一さんを組み合わせて、ニューレトロポップ感を出そうとしたのが、音楽的なキモなのかもしれません。
雨子先生の粘る歌詞の真髄が現れているのが、サビ終わりの稲場さん「どうにもならないでしょ」。メロディが粘ってくる「ナ行」「ラ行」それに音の歯切れが悪くなる「ア行」が、一番決め所に大量に入っています。
「カ行「タ行」は歯切れを良くさせる音、ただし使いすぎるとメロディが細切れになる。
「サ行」「ハ行」は清涼感が清潔感があって女子の色気が出る音、しかも抜け感が強い。
三浦先生や秋元先生は古典的なので「サ行」「ハ行」を決定的な場所に持ってくることが多く、これで抜け感が強くなります。
つんくちゃんやShock-eyeはリズムや歯切れを重視するので「カ行」「タ行」の使い方が上手く、同時に「サ行」「ハ行」で抜け感を作ります。
雨子先生は、この手法をあまりやらないで、メロディをにかわみたいにつなげていく「ナ行」「ラ行」が多いです。
その雨子先生でもサビの最後の言葉は「で」「しょ」の「カ行」「サ行」で終えてるから、最低限の抜け感を重視してるのだとは思いますが。
自分は「どうにもならない」には衝撃を受けたなぁ。
正直、悪い意味で衝撃を受けてるのですが、これが雨子先生の個性だし、求める音楽性なのだから、そういうもんだと思って新しい感性で音楽を楽しむしかないんだろうなと思います。