Juice=Juice『背伸び』について

レトロサイバーかな?


Juice=Juice 『背伸び』[Stretching to be a grown up ...

レトロサイバー(?)な雰囲気と音色とMVと衣装が、全体的にプロデュースされていて完成度がある。メロディは2005年頃のボツ曲をそのまま持ってきたかのよう。歌詞とメロディが、ビジュアル的なトータルプロデュースと全くずれている気が、自分にはするが、他の人にはどう感じているだろう?

この曲のビジュアルは好きです。

BPMは128でEDMの常識的なBPMだ。もう片方のシングルの練習曲状態と違って、こちらはかなり丁寧に作られていると思う。

 

『背伸び』についてだけれど、メロディが渋滞しているタイプの曲で、推進力を低下させてしまい、なんだか静止したような、元気がないような、暗い印象の曲になってしまった。サビで歌の間に、ウオウオやっているが、この掛け合いは、メロディの間にメロディが入る事になってしまい、曲にブレーキをかける。現代のアイドル音楽はこのような場合、かけあいのメロディが終わらないうちに、次のメロディをかぶせる事により推進力を作るのだけれど、ハロプロはその方法と効果を認識していないようだ。

 

Aメロも「目立つタイプじゃないけれど」と「派手な場所に憧れる」の間のインストの処理で、オブリガードなメロディを挟んでる。この歌謡曲的な手法が、メロディの渋滞を引き起こし、曲の推進力を失わせる結果になると、このブログでは何度も主張してきている。もちろん℃-uteの曲はこの手法は使わないので、曲のスピード感が損なわれる事はまずない。ただ、これはEDMをやるなら、他のグループでも、℃-uteと同じように処理するべきだ。

 

Bメロの「この街に誘われたの」あとのベース音によるバッキングは、推進力を与えていると思う。ハロプロでは従来、メロディの語尾のリズムと同じリズムのバッキングをするという手法を使う事が多く、これがEDMタイプの曲での推進力を失わせていた。この曲のBメロのバッキングは全体的に成功していると思う。

(メロディの語尾のリズムでバッキングするのは、EDMではない分野なら良いと思う。バンド音楽や、おそらくユーロとかも問題はないだろう。でもEDMでは問題のある手法だと考える)