MUSICるの「+9」感想
+9「ビックリBANG」
アリーナクラスによさそうなメロディの曲。アリーナの空間を支配できそう。
サビの途中くらいまでは、若手バンド系作曲のアイドル曲というカンジする。疾走感やパワーを重視した現代的なセンスがある。
中音域のリズムパターンから始まるイントロなのだけど、いきなりリズムセクション全部が入ってるのはいただけない。
イントロの中音域のバッキングパターンのままAメロに入るので、これも現代的で、スピード感を持っている
Musicる曲の批評も6人目なのだけれど、ようやく現代的なセンスの持ち主が現れた。この+9さんとkougaさんの二人が現代的なセンスの持ち主だと思う
AメロからBメロに移る部分の「弱音は結構」の部分、こういうちょっと浮いたカンジで間を繋ぐのが流行っているので、こういうやり方が正解だと思う。
これだと曲の推進力を失わない
Bメロあ℃-uteちゃんらしいギミックの歌詞。通学ベクトルも思い出す。
「大事な日に限っていつも雨 実力はあるじゃない 負けたくない」となってから、もう一回同じメロディで「人は一人じゃありません」と展開するのだけど、「人は一人じゃ」の頭の部分で、Bメロの頭のテンションや空気感と同じになっちゃっているのが問題だと思う。Bメロで、大事な~負けたくない、まで時間をかけて音楽をやったにもかかわらず、何一つ効果を上げていないという事だ。
Bメロが仕事していない、という事になってしまう。コードかアレンジか、もうちょっと何か修正したいなぁという気がする。
で、この仕事をしなかった前半から、一回停止してラップ部分に入るので、曲の推進力が完全に停止してしまう。
ラップを入れたのが、この曲が挑戦している証しだと思うのだけれど、このラップ部分へのもって行き方が非常に難しい。
サビ前半のかけ声は、歌メロが終って間をおいてコールなんだけど、この間を置くと推進力を失う原因になるから、メロが終らないうちに掛け声を始めるべきだ、と当ブログでは散々主張してきた。
というわけで、この曲はサビ前半で推進力を失いかけている。
サビ後半のスーパーガールズみたいなコールのウーハイハイで、完全に曲を停止させてしまい、また若手バンド風だった曲が、なんか違う方向性の曲になってしまった。
サビ最後のキメの部分は、どっかのももクロちゃん?で、また全く違う要素で、ご破算オチがついちゃったカンジ。
バランス感覚と美的センスに欠けるなぁと思いました。
+9さんに必要なのは、まとめあげる美的センスなんじゃないだろうか。
これだと、各部分がバラバラの方向になってしまってると思う