モーニング娘。「help me!!」雑感

聞くたびにさらに評価が上がるhelp me!!

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1ヶ月くらい前の記事だったか、モーニング娘。EDMの最高傑作はHelp me!! 個人的な好みはワクテカ、と書いた。

最近、久しぶりにhelp me!!を聞いたら、やっぱりつくづく良い曲だなぁ、と思った。この曲、℃-uteに欲しかった(笑。いや、当時も思ったん、あれ?、この曲、℃-uteにいいなって。

きっちりとEDMの文法にしたがっている上に、色々オリジナルな事をさらに追加してる、音楽的挑戦(作曲者の熱意)と音楽プロデュース(アレンジ)の正確さが、うまく組み合わさって、間違いなく傑作と言い切れる曲に仕上がってる。

普通のJ-POPだと、まずこのレベルの傑作ってうまれないわけだけど、アップフロントは、けっこうコツコツ、飛び抜けた傑作を作ると思います。いったい、何がどうかみ合ったのか、もしくはいつも何が噛み合わないのか??

 

EDM+ストリングスがうまい事いっていると思う。EDMの音だけだと、熱量を上げるに至らないで、強い刺激だけを与える結果になりがちだけれど、ストリングのパーツがあるから、情熱を高める事ができていると思うのだ。

また、ハロプロの音楽にありがちな、歌メロと歌メロの間にオブリガード(楽器のメロディ)、さらにAメロBメロサビの間でメロディ、間奏でメロディというメロディの渋滞を起こしてる、というパターンにもなっていない。

なんでもメロディでコントロールしようとするのは、歌謡曲だから、これはやめてほしい。音楽のスピードが著しく低下する。

ヘルミーは、そのハロプロにありがちなメロディの渋滞も起こしていない。

 

イントロのストリングはメロディではなくて、速いテンポ短いリフをつなぎ合わせていて、これが日本的なEDMの解釈の文法を踏んでいる。

イントロからAメロへの橋渡しも、EDMでよく使う、雑音シンセが上昇していく感じと、低音の刺激音で成り立っており、曲に推進力を与えている。

Aメロの歌メロと歌メロの間は、吐息や低音の刺激音で曲に推進力を与える。一番最低な重いメロディのオブリガードが入る事だが、そういうハロプロ的な失敗はやっていない。

AメロからBメロの橋渡しも、EDMにありがちな雑音シンセが上昇していくカンジでBメロに突入、Bメロの最初はベースを切るという、これまたEDM的な文法で、音楽の緊張感を高めている。Bメロのディレイも良い効果をうんでいる。

サビへの橋渡しは、ダンス音楽の定番、ベードラの連打の後のブレイク、道重さんの歌、というパターンで、これはありがちなEDMの定番のBメロ終わりの処理だろう。

これもきっちり決まっている。

 

このhelp me!!って曲、聞くたびに発見があるし、自分の中で評価も上がる。

 

最新曲のトキソラも楽曲的には、けちのつけ所はない。前回の笑顔の太陽の失敗を修正してきたから、きっちりした楽曲に仕上がったと思う。

歌詞とメロディとアレンジの世界観が噛み合っている。

ただ個人的には、とにかく聞づらいというか耳に悪いというか、好みではない。

あと個人的にはどうしても「麻枝准」!?って思ってしまうので、いまさら10数年前の事やるの?的な感覚ももってしまう。歌詞の世界観とメロディがモロに麻枝ワールドで。麻枝好きな自分としては圧倒的に麻枝に軍配が上がるので、今回の曲は全く受け入れられない。