ももいろクローバーシングル「泣いてもいいんだよ」データー分析

ももいろクローバーの最新シングル「泣いてもいいんだよ」の初動データーによる分析。これはオリコンの集計結果だ。

初動    累計
*67,596枚 116,425枚 Z女戦争
*73,745枚 133,681枚 サラバ、愛しき悲しみたちよ ←ピーク(2012年)
*77,581枚 *96,043枚 GOUNN
*67,000枚 ***,***枚 泣いてもいいんだよ ←新曲

 

Z女戦争がだいたい2012年の夏付近のシングル。データーで見ると2012年の1月後半、ももクロちゃん七番勝負でブレイクした、と考えて良い。大雑把に言うと℃-uteちゃんがいまやってるようなチャレンジ企画のようなもの。

2012年2月あたりのシングル猛烈交響曲あたりから、相当な枚数を売り始めたのだけど、今回のシングルは、初動でZ女戦争を下回り、2週目のペースを見ると、猛烈交響曲を累計で超えるのが難しそうだ。

人気の実勢はブレイク時点より低下し始めていると考えて良い。ただある程度、大きい箱でライブをやれば、習慣で向かうファンに支えられている、という状態だろうか。

前回のシングルで、ファン層が大きくコア化したデーターが現れたので、人気の実勢が落ちるのは予想していたが、おそらく単純に人気が1年で3割は落ちてる的なカンジで、ベリーズ工房と同じペースで人気が落ち始めている、という感覚だろう。

 

ももクロの特徴は、新規顧客獲得確率は高いのだけれど、技術が下手だから半端なく離客率が高いというものだった。その高い離客率を補うために、あまり客をコンサートに参加させず、その間に新規を獲得するという手法。何度もコンサートに通えると、すぐに飽きて離客してしまうから、コンサートになるべく参加させない、という考え方だ。

典型的な、新規出店の話題で顧客を増やすけど既存の店の客は減っていっている、というチェーン店のパターンのようなものであって、大きな箱へ成長する目標がなければ、それで終了という展開であろう。

 

大雑把に言うと、子供アイドルから、大人アイドルへのクラスチェンジの年齢的なタイミングが、紅白後のタイミングとだいたい一緒だった、というポイント。さらに人気を拡大するためテレビに出たときに、変な事をやりすぎて、まともなイメージのCMに、おそらく出演できなかった事。そこらへんを解消して、もうちょっとおしゃれなアイドルにクラスチェンジしたかったのに、これに失敗してしまった事。

そこらへんが原因だろう。

やはり、ブレイクししずいぶん大きくなったあとに、クラスチェンジするのは、なかなかに危険である、という気がした。

この人気下落の速さだと、もはやどんな手を打っても、焼け石に水であろう。

なんというか、ももクロのファンが楽しめた時間はほとんどなかっただろうし、その時間もコンサートのチケットはまず当たらず、かといって在宅で楽しめるようなコンテンツも少なかった、と、非常に質素なヲタ生活だったんだろうな、と想像してしまう。