うますぎるアイドルは誰だ!? その2

歌が上手くてもアイドルできる!

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この番組、すごい成功した番組なんじゃないでしょうか!?自分も朝からドキドキしていました。アイドルファンにとって、アイドルと一緒にドキドキして、コンテストに臨む、そういうのが、アイドルと一緒の時間を過ごすという娯楽だと思います。

自分は、このアイドル同じ時間を過ごしていく、という楽しみ方が、一番、アイドルに求めているものかな。

アイドリングの子とか緊張しすぎて、ピッチが1つも合わなかったのだけど、それで歌が下手とは自分は思わなかったです。1番手ってすごい難しい。フジテレビの主催者としての責任をもってアイドリングが1番手になったという事だから、応援したい気持ちになりました

岡井ちゃんも、すごく緊張していたし、また彼女、緊張でピッチが全トビしかねないタイプなので、始まるまで、見てる自分もものすごいハラハラしました。

で本番も、緊張感が現れたのを一生懸命歌ってる様子、それでもちゃんとしたショーに仕立て上げるバックダンサー2人などと、うまく連携してカバーし合う、そういう様子にまた心を打たれる。

アイドルって、そういう不安定さとか、それでも自分の表現でやる、周りがカバーしてチームになる、そういうよくできた「ストーリー」を楽しみたい。

でも歌がうまくなってくると、なかなかそういうドラマが見れないじゃないですか。

でも、この番組は、歌がうまくってもアイドルできる!っていう事を示せたと思います。℃-uteだけじゃなくて、ASH以外の他のアイドルの子達も含めて。放課後プリンセスの子達の熱気や興奮とか、すごく面白かった

 

岡井ちゃんと愛理の違いだけど、本人達のファンは色々言いたいと思いますが、普通に外部的な視点でみると、どんぐりの背比べ程度で、たとえば梨沙子ちゃんと比べたら、もうそれで次元が違います。

でも、梨沙子ちゃんがこのコンテストに出て、ドヤ顔して歌唱技術で歌ったら、もうハロプロは歌はうまいね、ってなって、応援しようっていうファンはいなくなって、アイドルの敵になってしまう。

それに立ち系の歌手は梨沙子ちゃんとは段違いに上手でないと、価値ある上手さではないです。

 

今まで、こういう歌のドラマって、歌がどヘタなアイドルにしか作れない!だからアイドルは歌が下手な方が良い、というのが、現在の価値観だと思うんです。

そういう世間のイメージをくつがえす事ができる可能性がある番組です。

 

小芝居系で立って歌うのが上手い「歌謡」なんて、もうほとんど価値がない、時代は変わっています。偉い作詞家と作曲家の先生が作った歌詞の世界を「演じて」歌うなんて、すごい狭い世界の価値観で、そのための技術じゃないですか。でも音楽というのは、もっと広い世界です。

もう必要とされてない価値観の元の「技術」、そういうのが歌が上手い、という権威のコンテストものです。

 

でもこの番組自体は、歌が上手くてもアイドルドラマが作れるという、非常に優れたポイントがあります。

 

いまのアイドルは、そういう歌謡に対するアンチテーゼでもあり、逆の価値観を持っています。

アイドルが演じるのではなくて、アイドル自身の感情や物語を吐露して、それをパワーとスピードに変えていく、そういう音楽に価値がある。

なるべくしゃべるように歌って(歌詞に対してリズムへのノリ方を変更したり)は最小限に抑えて(あまり棒読みだとちょっと変になってしまう)、リズムに対してできるだけデジタルに歌詞をのせていって、インストのリズム感にたいして、うまくのせるようにして歌っていく。たとえばベリーズ4つ打ちなどは、歌唱でリズムを推進させてしまいますが、それだと4つ打ちっぽくなく、なんか日本人のファンクみたいなノリになってしまう。もうちょっと、歌唱はひきずったノリ方をした方が、素直にEDMっぽい4つ打ちになりやすいわけです。

EDM4つ打ちだと℃-uteノリが優れていると思います

 

ダンスも歌も世界観を表現する演じる、ではなくて、アイドル本人たちのストーリーや感情を出す、そういう音楽が、支持され、いまそれに価値がある。だから℃-uteちゃんが楽しんで、騒いで、それをそのまま音楽にするような、そういうのが良い。世界観はセットで作って、演じるのではなくて「立ち姿」でセットと込みで世界観を提示するんです。そしてそのセットの世界自体が、℃-uteちゃん達自身のストーリーとリンクしてる、そういうふうなのに価値があると、いまアイドルに求められているのはそういう形式です。

だからちゃんとしたセットを作ってくれ、テーマパーク風にして欲しい、とブログで主張してきたし、曲も歌詞も、彼女らに合わせたものを作るように、けっして、作曲家や作詞家の偉い先生の世界を表現する、という状態にならないように、と主張してきました

 

 

ハロプロってたいしたことないくせに、すぐに面子だ権威だみたいなのを持ち出すして、引きこもるから、いい加減、出るとこ出て、ちゃんとした方が良いでしょう。

そうすれば、応援しようっていうファンも増えてくる。

娘。は権威とメンツが大好きだから、いままで通り続ければ良いと思いますし、そういう需要もあるものですが、それをハロプロ全体の価値観にしたら、すごく客筋を限定してしまう。ハロプロ全体はもっといまのアイドルの価値感に従った方が良いでしょう