Juice=Juice『ブラックバタフライ』

蝶野の曲らしい


Juice=Juice 『ブラックバタフライ』[Black Butterfly](Promotion edit) - YouTube

ジャンルはタンゴ。詳しくないけれど、イタリアの音楽というイメージがある。世界各国の音楽をやろう!というコンセプトがJuice=Juiceにはあるようで、そのコンセプトは自分にとってはなかなか楽しい。

前作の裸の裸のkissと方向性がかぶると言っていた意見が一部にあったけれど、全くかぶっていないので、そう思った人は、もう少し世界の音楽を分類分けして聞いた方が良いと思う。

そもそも使ってる楽器が全く違う

タンゴはバンドネオンが主役級で、ピアノを使う。フラメンコはギターが主役級。

地域も異なり、フラメンコはヨーロッパと北アフリカあたり、キリスト教徒とジプシーとイスラムの混合音楽、タンゴはイタリアからおそらくドイツあたりの音楽と曲に近い方の南米の融合音楽。

アルゼンチンでイタリアのミュージシャンが頑張ったらしいというのが、いちおう研究家の意見なんだろう。場末の音楽が成り上がってきた系のジャンルだと思う。

自分はタンゴには全く詳しくないので、いったいどの表現の仕方が正解なのか、細かい事がよくわからないので、従来のような細かい批評はできない。

でも、たまにはタンゴを聞くこともあって、それなりに好きだったりもする。

 

「おそらくは」ねっとりとした美しいメロディが特徴の事が多いと思う。メロディのセンテンスは源氏物語のような長文系で、一文、一文をあまり切らずに、うねるような続けていくタイプ。

 

やはりタンゴを聴くなら、あの哀愁の美しい息の長いうねるようなメロディが聞きたいものだ。

ブラックバタフライは、全くメロディが美しくなく、うねるようなメロディラインでもない。

やはりどうしても進行がぶつ切りに調理されたり、メリハリをつけたり、どうもプログレ的な調理方法で音楽を処理してしまおうという傾向が見られる。プログレの手法は、プログレという音楽に似合うものであって、たとえばタンゴとは相性は悪い。話がずれるけれど、4つ打ちとも相性が悪い。

タンゴはたゆたうように、流れるように、うねるように、短い周期でメリハリはつけてはいけないだろう。

 

タンゴはもうちょっとリズムがたゆたうリズムだし、ダンスはもっと曲線的だし、いったいなんでこんなぶつ切りリズム、直線ダンス、にしてしまったのか。

せめて振り付けだけでも、専門家に頼んだほうが良い。できればバンドネオンも専門家に頼んで、バンドネオンが生きるような曲にしよう

この系統の音楽をやるには、まったくもってアップフロントの技術力が足りてない