曲の価値をプロモーションによって引き上げている

アイドル界ではBABYMETALとモーニング娘。ワンフォー

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「わがまま気のまま愛のジョーク」のシングルが発表されたとき、娘。の対戦相手はBABYMETALだ、と書いた。

娘。が獲得しようとしている客層と、BABYMETALが獲得を狙う客層が、けっこう重なっていると。

そして、曲を聞いて、自分は娘。が負けている、と書いた。去年8月頃?のブログだろうか。なので、娘。が本来獲得できるハズだった顧客を、BABYMETALに先に取られてしまう、という話だ。

そして、おそらくそうなった。

BABYMETALの人気の伸び方を見てれば、わかると思う。その間、娘。は1歩も進んでいない。(指標的に)

娘。が成功したのは、かつての客を呼び戻す、小さい頃娘。のファンだった子を、ファンに引き込む、という、『やっぱりハロプロ』『結局ハロプロ』プロモーションによるものだ。

 

娘。はおそらく本来、EDMという新しい分野に絞って曲を作る、という事で、曲作りにこだわりを持った、曲の品質の高いアイドルグループ、という価値概念で売り出したかったのだ。

曲への拘り、というものを、EDMという分野に挑戦するというストーリーを見せる事により、イメージとしてプロモーションしたのだ。

そして、これに創作ダンス(フォーメーションダンス)も入る。ダンスの価値、というものを、EDMに合わせるような変てこな創作ダンスを目指すというストーリーにより、イメージとして、それが『価値』があるようにプロモーションした。

 

すべては、広告的な、ビジネス的な、ブランド価値と、ロイヤリティを高めるための手法だ。

 

実態としてのEDMという音楽と、へんてこな創作ダンスは、とくに美しくもなく、また流行りのEDMや文化としてのEDMと然程関係ない、最近では、今までやっていた曲を、単にEDM風の音に置き換えた作品(君の代わりは居やしない)、今までやっていた音楽のリズムをEDMアレンジにした作品(君の笑顔は太陽さ)、

と、作品のレベルは劣化し、もはや音楽にこだわったというストーリーは、詐欺のレベルに達していると、自分は思う。

(イメージ作りのプロモーションは必要だが、本質的に良質な音楽である事が大切だ。良質な音楽じゃないから、顧客離れがおきる。娘。のEDMは音楽としてあまり心地よくないと思う。ストーリー作りのためのEDMや創作ダンスの出来が良くなく、結果、音楽やライブの品質の低下が、顧客離れを引き起こし、客層を狭めたのではなかろうか。顧客の離反率が増大してるんじゃないか?それでも全体の客が減っていないなら、新規顧客も同じくらい来ているのだろう。ただ指標は客層が狭まっている雰囲気を示している。だから踊り場だと、表現してきた)

 

ハロプロの音楽制作人にEDMを支える程の力量はないのだ。どうしてもユーロビートが顔を出してしまう。

 

BABYMETALは、トイズファクトリーデスメタルレベールの力量と怨念が現れ、アイドルとデスメタルの融合が非常に良いレベルでなされており、音楽的に実質的な価値のある試みだ。

音楽スタッフのメタルに対する経験量がすごい。ハロプロのように経験がないところからEDMを始めたのと異なるのだ。

 

さらにBABYMETALは音楽作りに時間もかけているとプロモーションをした

デスメタルを知っている人なら、トイズの技量も推測でき、そこからのストーリーにものれた。

 

ハロプロは、音楽作りに対して、できるだけ素早く曲を量産している、とプロモーションし続けているが、これは曲の価値を下げるプロモーションだと思う、拘りある曲、というイメージにつながらない。

 

コンペティションで選んでるとか、レーベルの過去の財産をつかって新しい音楽を作った、とか、そういう曲の拘りストーリーで、曲の価値を高くするプロモーション。

 

ハロプロは結局、つんくはすごい、ハロプロはすごい、の一点張りになってしまった。

品質の曲作りのプロモーションから、微妙に方向修正したのかもしれないが、この「結局ハロプロ」「結局道重」という娘。が一番というプライド路線が、今度は娘。シンパの離反を引き起こしてる。これではさらに客層が先鋭化してしまう