でんぱ組.inc「でんぱーりーナイト」MV感想

でんぱ組.incがディスニーの夜のパレードしたらどうなるか!?


でんぱ組.inc「でんぱーりーナイト」Music Video - YouTube

というコンセプトの曲だと思う。作曲作詞は玉屋2060% MVの方向性は、℃-utePerfumeももクロ博報堂シスターズ系に似た万華鏡タイプ。このMVを見ると、でんぱも博報堂シスターズの一員なんだなぁと感じる。

おそらく、Toy's Factoryと博報堂による、かなりガチガチなプロデュースによるコンセプトソング。でんぱ組.incは陣営に資金力がないのか、前回のシングルから、スポンサーとレコード会社と博報堂の意見が強く出すぎている雰囲気はあって、音楽の質は露骨に低下した。この「でんぱーりーナイト」も、やはり音楽のレベルはこれまでより低下したのだけれど、それでも玉屋2060%の良さが発揮されていて、また問題点も露呈した。

 

玉屋2060%の特有のアウフタクトやメロディの字余りがあり、曲に推進力を与える。BPMの選び方に問題があるのか、早口フレーズはなく、玉屋2060%の最大の特徴である、早口音割りと普通の音割りが混合したうえで、そのタイミングを掴かませなず、メロディで変なリズムパターンをつくらせない、というアフリカの西側沿岸のようなメロディは少ない。

 

細部に渡って、曲の推進力をあげる玉屋2060%独特の工夫がなされている。これは℃-ute陣営に学んで欲しいので、今後、ゆっくり良い部分を研究しよう。

 

「でんぱーりーナイト」は、次々と展開を変えていく、ヒャダイン風の曲なのだけれど、ヒャダインはこの展開を次々変更することで、曲に推進力を与え、疾走感を出していたが、玉屋2060%はこれが出来ずに、結果的に曲の流れを止めてしまい、曲の推進力を削ってしまった。

サビのパレード風の「重さ」と曲の展開の失敗により、曲がノロノロ、しかも重く進み、最後まで聞き抜くのが疲れる曲になってしまった。

サビは、コードやテンションが使えてないので、この「重い」楽器の圧力に対抗する、必要なパワーをメロ+コード+テンションで与える事ができずに、曲の盛り上がりを情熱的に演出できなかった。

コア系の作曲家は然程コードやテンションが上手くない事が多い、ような気もするが、玉屋2060%もそういうカンジなのだろうか?疾走感は上手いなのだが、情熱や熱さが出せていない。息を使うメロディ作りが苦手なようだ。

 

ヒャダインはサビはコードとテンションの使い方が上手く、息を使うメロディが得意なので、サビの熱さはよく作れてる。また曲の展開を次々変えて推進力を作る手法は、ヒャダインが最先端であろう。

 

どうして、玉屋2060%は、曲の展開の変化で推進力を作れなかったか? 曲の各部分が上手くまとまって繋がっている事に問題があるようだ。もっとブチ切りしたり、食い気味に展開したり、ちょっとどっかとんでもないところにいっちゃったりと、「意表を突く」のが必要なのだけれど、でんぱーりーナイトは、しっかり次の場面へ伏線を貼って、綺麗に誘導してしまっている。これはアレンジャーの問題もあるのかもしれない。(クラシックで言えば、モーツアルト。あれだけの音楽の展開を詰め込んで疾走感を作った。聞いている人を惑わす仕掛けと遊び心に満ちている)

 

こういうわけで曲としての評価は下げざるえなく、曲の音楽レベルは褒められたものでもないと思うが、細部に玉屋2060%のテクニックと才能がさしはさまれた曲だと思う。

また、やはりスポンサーや広告代理店、レコード会社の意見が強すぎるかして、もはやでんぽ組の音楽のレベルは低下したと結論づけてかまわないだろう。

 

というわけで、もうこれ以上、でんぱ組.incでの玉屋に期待していないので、是非、℃-uteの曲を何曲か玉屋2060%に作って欲しい

 

でんぱ組.incはメインのアレンジャーを変更した方が良いのではないだろうか?前回と今回の音楽の質を低下させた原因に関係があるかもしれない