℃-ute『心の叫びを歌にしてみた』感想 その4
なっきぃのラジオで3月の新曲、心の叫びを歌にしてみた、がオンエアされた
個人的には凄い好みの曲。ヘビーローテーションしてしまうタイプの曲。
去年、個人的に好みから外れてる曲は「愛ってもっと斬新」、個人的に嫌いな曲はプリーズラブミーモアだった。ただ愛ってもっと斬新は、最近の路線によくはまっているので、よく聞いている。
去年だと「たどり着いた女戦士」「誘惑の休日」「都会の一人暮らし」「あったかい腕」が好み中心の曲。
こういうポップな衣装の℃-uteのビジュアルに似合う曲ができてきたと思う。ビジュアルに曲が追いついてきた。当ブログでは、ビジュアルに曲をよせろ、と書いてきたので、これは結果となってきた。
野外のステージで歌うのが似合う曲だろう。アリーナコンでも使える。広い空間が必要な曲だと思う。ナルチカのライブハウスだと辛いんじゃないだろうか。最近の℃-uteはアリーナ向けの広い空間が必要な曲が多いので、ライブハウスコンどうなるんだろう、と懸念がかなりある。一方のスマイレージはライブハウスコン向けの曲だ。
つんくちゃんの個性に合わせたビジュアルに昔は合わせていたわけで、これは大まかに言うとハロプロ典型のロリか水商売のどちらかになりやすいが、これはあまり℃-uteには似合っていない(というかBerryz工房にも似合っていないわけだけど)、そういうわけで、曲に合わせてビジュアルを作るのではなく、ビジュアルに合わせて、曲をプロデュースして欲しいと、当ブログで主張してきた。
ラジオ音源はまあけっこう音が歪むし、おそらくこの曲の系統だと良さが出にくくなる方向へ音が歪みそうだが、まあだいたい想像はできてきた。CDになるともうちょっとシャリっと華やかな音が鳴っていると思う。
話はそれるが、ラジオで曲がヒットしてた時代は、ラジオの音源にのりやすい曲が尊ばれたんだろうな、と、ふと思ってしまった。テレビ時代は、テレビらしい曲がもてたのだろう。
イントロ部分は元ネタが誰でもわかる、というものではないタイプ。元ネタを知っている確率の高いモノにするか、そうじゃないものにするか、は又、今後、議論の必要があろう。
こういうネタでイントロを作ったおかげで、ギャルゲー感が増して、またハロプロっぽいイントロじゃない、というのは、良かったのかもしれない。これはちょっと色々な人の反応を見てみたい所だ。ベーグル&ハムチーみたいに、ハロプロ感満載のイントロは、避けた方が良い、と当時も書いたかもしれないが、この何かのパクリイントロのアイディアの方向性はひとつの試みとしては評価して良いだろう。
BPMはたしか136くらいでしたっけ?前の記事で調べたけど、微妙に記憶が曖昧に。だいたいそこらへん。
一般的にはBPMが68くらいに聞こえてるかもしれない、こうバイテン系(倍のテンポ)の作りになっているんじゃないだろうか?
ドームでもいけそうな曲。今のところ、℃-uteはドームには持っていく必要もないので、個人的にドームは欲していないけれど、アリーナとかドームで歌ってる情景が目に浮かぶ。
2番とか最後のサビでフェイクは入れなくて良いんじゃないだろうか?なんだかハロプロの曲は無理矢理にでもフェイクが入る風があるが、無理にフェイクを入れるくらいなら、歌詞に合わせてメロディをちょっとかえた方が良い。これは常々気になっていた事なので、この機会に書いておこう。
歌詞と℃-uteちゃんのビジュアルと曲想とアレンジの、すべてがしっくりバランスよく、つまり美的になった曲。
たぶんつんくちゃんが美しいものが嫌いで、バランスを崩しすぎるから、こういう曲がなかったのだろう。
つんくちゃんの特徴は、おかしなものを、おかしく配置し、さらにおかしさを過剰にして、あまりにもおかしすぎて、結果的にはありになる、という作風だ。これが℃-uteとえらく相性が悪い。
なので、そういう部分を全部削るように、曲のどういう部分をどう修正するか、このブログで書いてきた。
そういう修正する部分が、心叫歌とラブテキトーは完全に反映された、と思う。
今まで、℃-uteとは関係ない、ハロプロの特徴や魅力が混ざっていたのが、そういった℃-ute以外の魅力の部分をすべて削り取った状態になった。
この次のシングルからは、新たに℃-uteの魅力を、曲に付け加えていく、新しい世界を作る!、そういう作業になる。いよいよ℃-uteが世界に最初の一歩を踏み出した!そういう両A面シングルになったと思う。
歌詞が良い。情景を描く秋元先生とタイプは違うけど、それでも曲のメロディに沿って情景が浮かぶような歌詞になって、歌詞とメロディから世界や物語が広がるような曲になった。秋元先生のメロディへの歌詞のあて感の根本を、うまく再現できてきた気がする。
あとはメジャーで行くか、インディーズでいくか。アップフロントの音楽制作能力に疑いがあるから、外のプロデューサーに音楽プロデューサーを頼んだほうが良いと思う。音楽制作はチーム作業だから、そのチームの部分に疑いが。たまには外部の血を入れて、細かい意味での時代の空気や感性や技術を掴んだほうが良いと思う。
あとはマスタリング。これも売れっ子に頼んでも良いんじゃないだろうか?
音楽プロデューサーは、シングル毎に変えても良いかもよ?〇〇の曲を手がけた海外プロデューサーと、〇〇のエンジニアに頼んだ、とか、そういうのをシングル毎に変えていく戦略っていうもありかもしれない。
自分たちで頑張って作った音楽と、外の売れっ子スタッフが作った音楽にどれくらいの差があるか、それを明示的にやって、ちゃんとその差を埋めていった方が良い。参考にするものがないのに頑張るのは難しいものだ。
クラシックのゴーストの件でも見てても、なんか一般的には曲は一人の感性で作るみたいになっちゃってるイメージがありそうだけど、曲作りは、フランス料理のごとく、またはオーケストラのごとく、100人みたいなチームで作る作業だ。100人のどのスタッフも優秀でないと、優秀な制作チームにはならないし、良い音楽が出来上がってこない。
逆に指揮者がいなくても、チームがしっかりできてれば、それなりのモノは出てくる。