少女歌劇団ーハロプロのルーツその1

ハロプロのホールコンサートを見ていると、基本的には70s80s(黒人)洋楽と少女歌劇団を土台にして構成されていると感じる

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少女歌劇団は明治44年、白木屋少女音楽隊(現東急百貨店)がその始まりだ。百貨店の出し物の一つだったのだろう。

大正2年に宝塚唱歌隊が結成される。宝塚新温泉内のパラダイス劇場での公演が始まりだ。

昭和3年に松竹歌劇団(SKD)が設立される。

昭和初期は、少女歌劇団の「レビュー」全盛期だとされる。レビューは現存しているSKDや宝塚歌劇団のレビューの映像を見てもらえれば、どういう内容だかわかると思うし、おそらくある程度の年齢の日本の人ならレビューといえば、どういうショーであるか、なんとなくわかると思う。

少女歌劇団は、基本的に、13歳くらいから25歳くらいの若い女子のみで構成されていて、入団や卒業があって、またどちらかというと体育会系的な縦の関係を重視した団体であろう。

近年は、レビューだけでなく、ミュージカルも行うのは、宝塚歌劇団の演目で知られている事だと思う。近年ではレビューのみの少女歌劇団は生き残りが難しかった。

 

少女歌劇団は、ほぼそのままモーニング娘。という形態であって、またモーニングのホールコンはレビュー形式をとっている。ただ、どちらかというと、ミュージカルもできる歌劇団のような、ミュージカル風重視の舞台構成になっていると印象がある。

Berryz工房のホールコンの印象は、レビュー形式優先であり、娘。みたいなミュージカル成分はあまり感じない。

ハロプロのグループは基本的に少女歌劇団のレビューをほぼそのまま受け継いでいると思うのだけれど、℃-uteに関しては、ほとんどレビュー要素もミュージカル要素も感じない。とくに超占イト以降のライブは、少女歌劇団の要素はなくなっていった。

 

ハロプロはアイドルを語っているが、日本の伝統的な少女歌劇団を土台にしていて、まあほぼそのまま少女歌劇団であろう。逆に、少女歌劇団がそもそもアイドルだったのかもしれない。現在日本でアイドル文化と呼ばれているものは、実際は少女歌劇団を少し当世風に仕立て直したものであり、それは大正から続く伝統芸能であろう。

 

ただ、perfume℃-uteは少女歌劇の遺伝子からは距離が離れてきている。AKBはそのままモーニングを土台にしていて、少女歌劇団の完全な焼き直しであるし、ももクロも基本的に少女歌劇に含めても良いのではないかと思う。