アニメ聖地巡礼の経済効果

横浜のなっきぃ

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「心の叫びを歌にしてみた」のMVで横浜の街を歩いていた℃-uteちゃん。横浜は全体的に色々な活動をしていて、街全体に観光客を呼び込もうとしている。でんぱ組.incの即売会イベントもパシフィコ近くのあの船の場所で行われていた。

 

アニメや漫画がモデルにした舞台の街に観光客が急増する事例があり、その経済効果が大きい。アニメ「氷菓」の聖地巡礼による岐阜県の経済効果は、十六銀行の調査によれば21億円と計算された。

アニメによる聖地巡礼の特徴は、これまで観光価値がなかった建物や場所、店舗などに観光価値が作られ、たくさんの観光客が訪れるという点だ。

新たなる「観光価値」の創造がなされている。一般的な観光客誘致では、既存の観光光スポットをプロモーションして云々、という事になるが、聖地巡礼においては、一夜にして、無価値のものが価値を持つようになる。

 

角川社長のセミナー

http://www.inside-games.jp/article/2013/09/06/70117.html

 

角川社長のセミナーによれば、聖地巡礼よりさらに踏み込んで、非日常と日常の混在であり、ファンは作品に参加したい要求を持っている、と発言している。

 

ちょっと大雑把な話になるがアイドルの話し。あと話はずれるけれど聖地巡礼から思う事

アイドルのコンサートや舞台と、アイドルの日頃の活動、を混在させてファンは楽しんでいる。コンサートだけを楽しんでいるわけではなくて、そこに至る物語も楽しんでいて、それは誰かが書いたブックのこともあるけれど、日常の他愛もない話しや、メンバー同士の会話などの、積み重ねからファンが想像して楽しんでいる場合も多い。

アイドルのコンサートは奇蹟の祝祭に近いものがあるのだけれど、その祝祭という点と点を結んでいる日頃の活動や生活という「足跡」を楽しんでいて、その「足跡」をたどることにより、空想物語を自分の生活という現実に近づけたい、という要望がファンにはあると思う。

聖地巡礼で自分がよく思い出すのは、松尾芭蕉の「奥の細道」。昔の歌に出てくる代表的な歌のポイントをめぐっている。芭蕉から見て、かなり昔の歌の場所なので、もうほとんどなにも残っていない場所も多いようだ。

 

話は飛ぶけれど、

コンサートも、純粋に音楽を提供する場というより、こういう巡礼の旅のポイントの一つとして考えた方が、よりアイドルらしいコンサートになると思う。

松尾芭蕉の旅が便利な交通機関でポンと、歌の場所に行ってみた、のと、徒歩の旅で俳句の場所を巡礼したのと、その違いを想像してみると、いろいろ感じるところはあると思う。

 

アニメの「巡礼」というファンの行動は、たんに「行ってみた」程度ではない、人間のもう少し根源的な要求に関係していると思うし、それは「物語を作る」という要求に関係しているような気がする